脳の応答性を末梢脈波の動的変化として捉える新たな挑戦
Neuro-PPGは、代謝応答(CarbSens)と神経・血管反応性を統合し、「脳の応答性(Neuro-Responsiveness)」を末梢脈波の動的変化として評価する技術構想です。
CarbSensで捉える糖質負荷への応答と、呼吸負荷による脳血管応答を組み合わせることで、日常のコンディション変動や認知機能の早期変化に気づきを与える指標体系を目指します。
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⚡ 頭のもやもや・脳内もや・ぼーっとするを数値化
カラダの「反応スピード」と「応答パワー」を可視化する
CarbSensは、日常のコンディション変動を捉える新しい複合概念「パフォーマンス・コンディショニング」を提案します。代謝応答と脳血管応答を連続した応答系として扱い、Neuro-PPG構想へとつながっていきます。
従来の心拍変動解析(HRV)は、じっと静止した状態での自律神経のバランスを推測する「静的な解析」が主流です。しかし、実生活におけるカラダの適応力や切り替え能力のリアルな状態を捉えるには、負荷に対する「動的な特性(過渡応答)」を解析することが不可欠であると考え、この検証を進めています。
💡 安全な負荷試験アプローチ
本アプローチでは、「息を深く吸って、止めて、吐き出す」という、わずか数秒の一過性の呼吸負荷(刺激)をカラダに与えます。この方法はいきむ(Valsalva maneuver)ではなく、胸腔内圧を上げない単純な息こらえであり、CO₂の上昇による血管拡張反応を安全に引き出すものです。
この瞬間に生じる脈波波形の急激な変化をキャッチすることで、静止状態では見えなかった「カラダの反応スピード(キレ)」と「応答の強さ(ダイナミックレンジ)」をミリ秒単位で数値化・可視化する試みです。
これらの応答特性は、日常の集中度やクリアネス(頭の冴え)などの変化を捉えるための生活パフォーマンス指標(Brain Performance)の他、脳血管・神経応答の低下と関連する認知機能の早期変化にも気づきを与える指標として活用できます。
さらに、手首だけの単点計測にとどまらず、複数部位(CarbSens Dualによる左右の同時PPG計測)を用いることで、生体信号の空間的な広がりを検証しています。Neuro-PPG構想では、これを脳の応答性の左右差・姿勢依存性・瞬間的な非同期を捉えるための基盤と位置づけています。
姿勢(立位・座位・前傾など)の違いによって、左右の末梢血管トーンが微妙に変化し、脳血流調整(Neuro-vascular coupling)の姿勢依存性が反映されます。また、ストレス・集中度の低下・食後・眠気などのタイミングで、一瞬だけ左右の応答がズレる突発的な左右非同期が観察されることがあります。これは、脳の応答性の瞬間的な偏りを示す可能性があり、Neuro-PPGの早期変化の兆候として重要な視点です。
📊 左右バランスの仮説指標:VeST値(Vascular Ensemble Symmetery Test)
刺激に対して、左右の末梢血管がどれだけ同時に、そして均等に応答しているかという「時間的・振幅的な同期性」を評価するため、独自のバランス指標を仮説として定義しました。これにより、一見すると同じように見える脈波データから、カラダの左右の応答トレンドの偏りをいち早くキャッチする解析ロジックを追求しています。
息こらえをしたときのbCarb値は、標準測定のCarbと同じように変化します。同時に、応答の大きさや速度などの詳細なパラメータを取得できます。
🔬 期待される活用・研究シーン
この呼吸負荷に伴うリアルタイムな変動データを蓄積することで、その日の血管反応性や自律神経のキレが「食事(糖質摂取)によってどう変わるのか」、あるいは「その日の体調や気分によってどう変化するのか」を個人の時系列データとして客観的に観察していくことができます。
これらの動的データは、日々の起動力(目覚め度合い)の把握や、年齢による応答性の変化、歩行バランス、集中度の揺らぎなど、生活パフォーマンスの深い理解に役立ちます。
Neuro-PPGは、非医療のデジタルバイオマーカーとして、日常のコンディション変化をリアルタイムに捉える新しい評価体系へと発展していきます。
【測定部位:手の平、および手の平・足首の同時測定例】
【測定部位:左右の手の平 / トレンドグラフによる食後60分の変化】
💡 上記データをタイムライン(トレンドグラフ)にプロットした結果、食後60分のタイミングにおいて、息こらえ応答指標「PPG-BHI」の明確な低下が観察されました。
本データは、空腹時・食後60分・食後90分における左右同時の息こらえ応答(PPG波形)の推移を示したものです。呼吸負荷(息こらえ)に誘発されて末梢血管が拡張し、その後ゆっくりと元の状態へ回復する動的な過程を鮮明に観察できます。
右手は直線的に立ち上がり、左手はややふくらみを伴って立ち上がりました。いずれも明瞭な単一ピークを示した後に緩やかに減衰します。刺激に対して、末梢血管が極めて弾性的に反応している健康的な様子が見られます。
左手の振幅が大きく、右手も十分に反応しています。ピーク形状は平坦で、同じレベルの波が並ぶ形となり、血管拡張反応がゆっくり持続する時間帯であることを示唆します。約15秒間の応答範囲において、食後60分の振幅が最も大きく記録されました。
立ち上がりの挙動は左右で類似していますが、ピーク振幅は右手が優位となりました。両側とも凸型の美しいピークを示した後に振幅が減少。空腹時と同様に、血管の本来の弾性反応が再び強く戻ってくる時間帯と考えられます。
【総括】 食後の血流分布、自律神経活動、および心拍数の変化に連動し、末梢血管の応答様式は時間帯(代謝コンディション)によってダイナミックに変化します。本検証は、刺激に対する左右の微細な血管反応差と、食後経過にともなう振幅変化を捉えた貴重なログです。
食後30分ではダラダラとしていた波形が、食後60分ではシャキッとしたキレのある形に変化していく様子が波形から見て取れます。
💡 【興味深い実証データ:飲酒による一時的リセット例】
「頭のもやもや」を感じる日に測定。食後、通常であればPPG-BHIは低下傾向をたどりますが、アルコール飲酒+焼き鳥を摂取したところ、一時的に数値が大きく改善(シャキッと化)された珍しい検証ログです。
✨ 食事の内容やタイミング、睡眠、生活習慣をデータで見直すことで、日々の「もやもや」をセルフコントロールで改善できる可能性を示しています。
※本ページに記載されている解析手法、および算出される指標(VeST値等)は、開発者個人による生体信号解析の実験・研究プロセスを記録したものです。特定の疾患(脳梗塞や認知症など)の診断・予兆検知・予防を行うシステムを第三者に推奨・提供するものではありません。
⚠️ 注意事項 / Important Notice
CarbSens Watch/Dualは、日常の健康管理をサポートするためのツールです。本製品は医療機器ではなく、診断、治療、または病気の予防を目的としたものではありません。測定結果や推定値は参考情報としてご利用いただき、健康に関する重要な決定を行う際には、必ず医療専門家にご相談ください。なお、研究目的でのご利用を検討される場合は、所属機関の指針に基づき、適切な手続きをご確認ください。
CarbSens Watch/Dual is a tool designed to support daily health management. It is not a medical device and is not intended for diagnosis, treatment, or disease prevention. Measurement results and estimates are for reference only. Please consult a healthcare professional before making any important health-related decisions. For research use, please follow your institution’s guidelines and confirm any necessary procedures.
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CarbSensは現在、検証段階にあります。食後反応や自律神経反応の可視化に関心をお持ちの方との情報交換や技術相談を受け付けています。詳細を知りたい方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。